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イルミネーションの起源はクリスマスツリーにある?

みなさんは、イルミネーションと言われて何を連想しますか?

街の夜景やお祭りの灯りでしょうか?

たしかに、広い意味でいうと光を持つあらゆるものがイルミネーションと表現しますよね。

では、歴史的にみてそういったイルミネーションという位置付けになった一番最初のものはいったいなんでしょうか?

クリスマスツリーとロウソクの組み合わせがイルミネーションの始まり

まったく意外性はないのですが、イルミネーションつまり何かに光を装飾することを最初に行ったものが、クリスマスツリーだと考えられています。

クリスマスといえばキリスト教徒ですが、もともとはクリスマスにツリーを飾る習慣はありませんでした。

クリスマスツリーの源流はキリスト教とは無関係の、古代ゲルマン民族の樹木信仰とユール(冬至祭り)という祭祀です。
キリスト改宗前の古代ゲルマン民族は、冬でも葉が枯れない常緑樹を生命の象徴と考え、ユールで常緑樹を祀っていました。祀られる木は樅ではなく樫でした。

やがてゲルマン民族のキリスト教への改宗が進められますが、樹木に対する信仰心は根強く残ります。
そこでキリスト教への改宗がスムーズに行くように、樹木への信仰は残しつつも、教会によって信仰の対象が樫から樅に変化させられたようです。
三角形の樅の木が「三位一体」を表しているため、キリストの教義に適していると考えられたからです。

なお、ユールはやがてキリスト教と混交し、クリスマスと一体となっていきます。北欧では今もクリスマスのことをユールと呼ぶそうです。

ルターと常緑樹とロウソク

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宗教改革運動の創始者として有名なマルティン・ルターが活躍していた16世紀のドイツでは、ルター派とカトリック教会の対立や、農民の反乱によって争いの絶えない状況が続いていました。
そんなある年、ルターはクリスマスイブ礼拝の帰り道に、森の中で常緑樹の枝の間にまばゆく輝く無数の星を見ました。その美しさに感動し心打たれたルターは、それを子供たちのために再現しようと、家の中に持ち込んだ木の枝にロウソクをくくりつけ、火を灯して星の様子を再現したのです。これが現代に続くイルミネーションの根源だと言われています。

もっとも当時のドイツではロウソクは大変高価なものであり、この話は後世の創作とする説もあります。
ただ、この時代にドイツでクリスマスツリーにロウソクを灯す習慣が始まり、17世紀にかけてドイツの諸都市に普及していったのは事実です。
18世紀には、4m程のツリーに400本ものロウソクが飾られることが普通だったと言います。やがてクリスマスツリーはヨーロッパ各地に広がり、19世紀初頭にはドイツ移民によって新大陸・アメリカにもたらされました。

こうしてクリスマスを彩ることになったツリーの灯ですが、本物の火を使うロウソクの飾りは、火災の原因となることもしばしばでした。
ツリーの傍には水を張ったバケツが常におかれ、ひとたびツリーに火が燃え移ると消火活動が行われたと言います。現代では考えられない行為ですが、それほどまでに人々の間に、信仰と光がもたらす癒しが求められていたと言えるのかもしれません。

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